2025年5月13日の投稿

ブログを更新しました。

立場上言いにくいのですが・・・。

もう20年近く前になりますが、私が20代でサラリーマンをしていた頃のことです。

ある同僚が、「直属の上司から仕事の肝心な部分を教えてもらえない」と嘆いていました。

理由はおそらく、自分の立場を脅かされるのが怖かったからでしょう。

もし部下が仕事を覚えてしまえば、自分の居場所がなくなる——そう思っていたのかもしれません。

今なら「だったら盗んで学べば?」という意見もあるかもしれませんが、

これ、教育現場にも似たようなことがあると思いませんか?

 

学校でも塾でも、「学ぶ」ことの本質を伝えずに、

ただ問題を解かせ、ルールを教えるだけ、という場面が少なくありません。

自分で考える力を育てず、

便利なツールの使い方も教えずに社会に放り出すのは、あまりにも残酷です。

もちろん、「知らないから教えられない」というのも一因でしょう。

でももう一つの理由は、「それを教えてしまうと、教師や塾が必要なくなるのではないか」

という、無意識の恐れではないでしょうか。

 

学校が変われないのは、習慣や仕組みが壊れるのが怖いから。

たとえば、

  • 学習面だけなら、オンラインで十分では?

  • ランドセルも上履きもいらないのでは?

  • 教科書もデジタル、ノートもペンタブレットでいいのでは?

  • 算数セット、ピアニカの本体は共有でいいのでは?

  • 部活も本当にやりたい人だけでよいのでは?

でも、それでは「今までの評価基準」が崩れてしまう。

だから怖くて変えられない。業者も同じです。

塾だって、「だったら自分で勉強できるじゃん」「通わなくていいじゃん」が怖いんです。

(正直、うちもです笑)

 

でも、子どもたちの未来を犠牲にして、

「今の仕組み」を守るのは、あまりにも悲しい。

私はAI信者ではありませんが、

「使えるものを使わない」まま育てるのは、無責任だと思っています。

上司は、部下が育ったら次の仕事をすべきでした。

同じように、教育に関わる私たちも、時代の変化に合わせて

提供すべき価値を変えていく必要があります。

私のモットーは「自立して学べる力を育てる」こと。

これは塾を始めた頃から変わっていません。

その上で、「それでも必要だ」と思ってもらえる価値を考え、提供し続けたいと思っています。

 

子どもたちは、与えられた環境の中で疑うことなく真面目に学びます。

だからこそ、大人がよく見て、よく考え、

何が本当に必要なのかを話し合っていかなければならないと思うのです。

学校をすぐに変えることは難しい。

でも、塾は選べます。学校も、変わってきているところもあります。

「知らずに通わせる」のと「知った上で通わせる」のとでは、

見える未来は大きく違ってくるはずです。