大事な話
ご存知の通り、
掛け算、足し算は、順番が変わっても答えは変わりません。
でも、
「4人ずつ座った椅子が、5脚あります。生徒は何人いますか」
に対して、
4×5=20(4人/脚が5脚) と、
5×4=20(椅子5脚に4人ずつ)
は考え方が異なるのです。
どちらの考えも正解ですので、どちらでもいいのですが、
きちんと自分の式の意味を理解しているかどうかが重要です。
子供たちを見ていると、意味など考えずに、
問題文に「4」と「5」があるから、(今掛け算のテストだし)4×5=20
としか考えていない、考えられない生徒が多いのです。
要するに、文章題を解いている意味はなく、
ただの計算練習にしかなっていないのです。
足し算、掛け算のうちに、式の意味を理解する習慣をつけないと、
(引き算は小学校のうちは負の数が出てこないので、「大きいほうー小さいほう」と並べておけば、乗り越えられてしまいます。)
割り算に入ったときに、「出てきた順に割る」や「大きいほう÷小さいほう」、「整数になるほう」としか考えることができなくなってしまいます。
そして、いつまでたっても問題文の数字にしか目がいかないので、
文章を的確にとらえて、その意味を考えることができず、
四則を使い分けての式を立てられず、
結果的に、数学が、お勉強が、苦手になっていきます。
蔓延する「数学嫌いを作る学校の授業」のような記事に踊らされて、
安易に「どちらでもいい」と言ってやらないでください。
学校の教え方だけがすべてじゃないよ、と言ってやらないでください。
その意味が分かる子には、とてもいいアドバイスになりますが、
多くの場合は、逃げ道になるだけで、学校不信を煽るだけです。
先生のお話をよく聞いて、問題文をよく読んで考える。
その代わり先生だって、教科書読むだけじゃなくて、必死にその「意味」を伝えないといけないし、生徒の頭の中の「思考」を捉えないといけません。
中高生も当たり前なのですが、特に小学校の算数、うちでやる子たちには、
ちょっと面白くないかもしれないけれど、
だいぶうるさく感じるかもしれないけれど、
先々役立つ安定した学力のベースを作っていこう、
そんな思いで教えております。
子供たちには伝わりにくいのと思うので、
せめて親御様にご理解いただければ、心強いです。
頑張っていきましょう。